Vol.21 ITエンジニア/CRMの為のコラム

エクスペリスの社員が素晴らしいキャリアを築くコツをお話しします。

「セ」って何?

安田 昌史

執筆者プロフィール

統括部長 安田 昌史

サービスデリバリー統括部 兼
グローバル・テクノロジー・デリバリー統括部

2007年にこの会社に転職し、最初に感じたのは「委託ビジネスはどこ?」。
新たに始まったシステムアウトソーシング事業、そこに従来の人材ビジネスを絡め、シナジー効果を生み出す新たなビジネス、そんな姿に期待して入社した頃のことです。
今だから言える正直な話、しばらく私の中で葛藤が続いたのを今では懐かしく思い出します。

昔で言うところのソフト・ハウス、SIer やメーカーで IT にどっぷりと浸かり、委託や社内システムの構築、開発・運用などに携わってきた過去の経験とは違う姿がそこにはありました。「人材派遣」の色が濃い、でもビジネス形態はアウトソーシング。この言ってみれば異様な世界の中で、自分の経験を生かせるのか?自分は成長できるのか?と、日々葛藤、いや、悩んですらいました。

アウトソーシング事業としてのマネージメントのノウハウ、手法、ツール、組織としての動き、営業的な戦略に至っても、「どこ?」というほぼ何も整備されていない状況。でも、マンパワーグループとしての IT系アウトソーシング事業のマーケットは既に拡がりつつあり、事業本部の方針としてもアウトソーシング事業の比率を上げていくことになっている。
そんな中で葛藤しながらも、今まで何をしてきたのか、少しだけ紐解いてみようと思います。

まず、現状の分析、そしてその分析結果から原因の明確化とその対策を考える、なーんてありきたりのことは説明するまでもないし、聞きたくもないでしょうから、少し違う視点でのお話にしてみましょう。

営業的な役割に徹する

少し語弊はありますが、いわゆる SIer の営業の役割をこなし、かつ技術的な見地での対応を優先しました。
アウトソーシングでも、大きなプロジェクトに数名単位でエンジニアを配置するケースがあります。当時のマンパワーグループは、お客様からの見方も「その要求に適した人材を提供する」というスタンスでした。
そのスタンスを少し変えていく、要求される技術力の「」の話だけにとどまらせずに、「」での話をする、エンジニアの技術力を提供した後、アウトソーシングとしての当社の責任をきちんと担う会話をする、必要な資料を準備し、お客様と会話する、など。SIer やこの業界で経験してきている人たちから見たら当たり前と思うことです。でも、それができていなかったところも正直事実でした。

そんな対応を進めていくうちに、あるお客様のプロジェクトが一定の規模感になり、その時にお客様の責任者から言われた言葉を今でも忘れません。

「弊社のメンバーから、最近マンパワーグループさんが変わった、と言う言葉を多く耳にします」

もちろん悪い意味ではなく、「派遣会社」から「SIer」的な対応ができる会社に変わったというものでした。
適正化や効率化のアイデアを提案し、実現させ、両社に効果を出すことを繰り返し規模感も大きくしていきました。ただ人数規模だけ、人を配置するだけでなく、やっとIT 委託領域での存在意義を認められた、とさえ思える瞬間だったので、今でも鮮明に覚えています。

そんな風に大げさな表現をすれば、何もないところから、畑を耕し、そこに種を植え、初めての芽を出し実をつけて収穫し、ひとつのサイクルを終えたのが、3年前のように思います。
3年前から SIer としての側面も持ってヨチヨチ歩きを始め、ようやく人材ビジネスとのシナジー効果を出し始めています。外国籍のエンジニアを日本に招致することで、Win(顧客)/Win(当社)/Win(外国籍エンジニア)の関係を構築したり、海外で研修を実施し日本へ招致するなど、明らかに他社と比べ差別化できるサービスを生み出しています。まだまだ整備すべきところはたくさんありますが、でもそんな環境下で、組織を、ビジネスを創り出しながら、皆で成長していく、ある意味この事業本部の歴史を創りながら働く面白みを感じています。

日々、新しいことに挑戦し、ユニークなビジネスを生み出す、かつ現在全国で 1,300名規模の ITアウトソーシング領域のエンジニアの育成も考えながら運営する。正直一言で表現すれば「大変」です。
でも、そこに他に類を見ない面白みがあるのも、正直な思いです。

エンジニアとして技術を深く追求し生きるのも人生

営業的な役割も担いながらビジネスを創り、お客様の成長にも直接的に近い立場で関わる。そこにさらに Global を組み合わせて想像もしなかったスキームを作り上げることもある。そんな人生も「されど人生」かな、と今はそんなユニークともいえる人生を楽しんでいます。

エンジニアの人生として何を目指すのか!?常に固定して考える必要はないと思っています。
でも、「何が自分をもっとも成長させるのか」「何が自分の力と共鳴して会社を、お客様を成長させるのか」を考えていると、自然と自身がやるべきことに出会う、そんな気がします。これはエンジニアに限って言うことではないと思いますけどね。

過去、まだ認知度が低く「"セ"って何?」という趣旨の広告を見て、自分の "SE" という職業に疑問を持った時代を懐かしく思い出しながら、今はこのいろんな「夢」をも創造できる職業について良かったな、と思います。

社会のインフラを支え、会社の利益にも貢献するこの職業を、もう誰にも「セ」とは読ませませんから。