Vol.2 ITエンジニア/CRMのためのコラム

エクスペリスの社員が素晴らしいキャリアを築くコツをお話しします。

文系女子が見たエンジニアの世界

長島 聡子

執筆者プロフィール

長島 聡子

システム技術1課
ITエンジニアリーダー

「なんでエンジニアになろうと思ったの?」
私のキャリアについて話をすると、たいてい聞かれるこの質問。
正直なところ、自分でも不思議なのですが、昔から数学も理科も苦手な根っからの文系で、ITに全く興味がなかった私が何故エンジニアになろうと思ったのか、振り返ってみたいと思います。

現在の部署に異動した頃、ITについての知識はほぼ皆無でした。
周囲で話していることがわからない。
とりあえず製品や技術のことをインターネットで調べてみても、その記事に書いてある用語がわからない。その用語についてまたインターネットで調べてみても何が書いてあるかがわからない。
ずっとそのような調子で、本当にわからないことばかりでした。

そんな中で関わった仕事のうちの1つが品質管理。最初はシステム運用プロジェクトで発生した作業ミスのトラッキングをするだけでしたが、徐々に顧客へ提出する報告書作成や顧客への報告に関わるようになりました。
作業ミスが発生すると現場からの報告や当事者からのヒアリングから、作業ミスの根本原因を分析し、その原因に対して再発防止策を講じていきます。もちろん最初はまったく内容が理解できず、報告書1つを読むにも他の仕事の倍以上の時間がかかりました。
ただ、いくつかの事例を見るうちに、「何故ミスが起きたのか」という根本原因をたどると、それはIT知識がなくとも理解できる内容がほとんどでした。

「本来、今日実行する作業を、勘違いをして昨日実行してしまった」
「今回はAの作業をすべきところを、Bの作業をすると思い込み、誤ってBの作業をしてしまった」

勘違いや思い込みによりミスが発生する、間違えたことをしてしまう、これはITの世界に限った話ではなく、どこにでも起こり得ることではないでしょうか。
ただ、システム運用の世界では、その勘違いや思い込みが命取りとなり、時にデータの消失やシステム停止という事態にまで発展し、結果としてエンドユーザーのビジネスに多大な影響を与えることとなります。
そして、現場はシステムの復旧作業に追われ、復旧した後も顧客への報告やいくつもの再発防止策を実施しなければならないという事態に陥ります。

人が関わる以上、人為的なミスを0にすることはとても難しいことです。そして、限りなく0に近くする、もしくはミスが発生しても影響範囲をできるだけ小さくするための仕組みを構築するためには、最先端の技術を駆使したシステムを構築すれば解決するというものでもありません。運用プロセスや作業手順、要員のモチベーションや現場でのコミュニケーション等、様々な角度からの地道な分析再発防止策の策定が必要となります。

たとえば、会社の基幹システムが止まれば、そのシステムを使用する人たちの仕事ができなくなるだけではありません。本来その会社が提供すべきサービスを提供することができない、すなわち会社にとってはビジネス機会の損失となり、そのサービスを利用する私たちにとってはサービスを利用することができなくなります。
多くの事例の対応を通して、私たちの周囲にある様々なサービスを支えているシステムの裏側には、その「当たり前」を提供するための運用プロセスや仕組みが存在し、日々努力をしている人たちがいることを知りました。それは、私にとって興味深いもので、いつしか「ITなんてわからない」と思う気持ちよりも、もっと深く知りたい、現場に出て自分もシステムを支える一員として仕事をしたいと思うようになりました。

エンジニアの世界に飛び込んで今思うことは、仕事において、文系・理系というのはあまり関係がないということ。「顧客へ高品質なサービスを提供したい」という思いは、ITに限った話でも、文系・理系も関係なく、どの分野でも共通することです。そして、それを自ら作り上げて提供することができる仕事の1つがエンジニアという仕事なのではないかと思います。